6/3のワークショップ、「ウーヌス」に向けてのボイストレーニング課題「ピース」を発表します。
今回は、あの名曲「My Life Is In Your Hands」。メロディーは簡単なんですが、「上手に歌うのが難しい曲」ですね。シンプルなクワイア音楽ほど、どこかいい加減に歌われてしまうことが多いような気がします。
今回は「My Life,,,」をどこまで1回のワークショップで作り込めるか,,,ということに挑戦したいと思っています。
そのために、ボイストレーニング課題の「ピース」を4つ、提案いたします。以下のラインナップです。
1「オープンネイザル」(5/6公開)
2「ラリンジャルポジション」(5/13公開)
3「ラメンテーション」(5/20公開)
4「メッサディボーチェ」(5/27公開)
今日は、「オープンネイザル」から、やってみましょう。
オープンネイザル、とは
オープンネイザル、とは「鼻」の使い方によって分類される音色パターンです。具体的には軟口蓋(なんこうがい)という発声の部位を「オープン」状態にすることです。
軟口蓋は「鼻のゲート」と言われています。
オープン状態にすると、鼻に息が流れ始めます。音色はより柔らかくなります。
クローズ状態にすると、鼻に息が流れなくなり、音色はより金属的になります。
左、クローズ、右、オープン
今回は、「オープン状態」にしてより柔らかい音色を全体で作ってみようと思います。
オープンネイザルのために「口を開けたハミング」
1口を開けたまま、「んがんが」と言ってみましょう。
2最後は「ん」で伸ばしてください。口を開けたまま「ん」の状態です。
まずこれでオープンネイザルの状態が作れます。鼻のゲートが開通した状態です。
オープンネイザル状態のまま、母音をつける
1鼻を触ってください。
2オープンネイザル状態の「ん」を発音してください。鼻に振動がきているはずです。
3そのまま母音をつけてみましょう。鼻を触ったままやってください。母音をつけても鼻に振動がきていれば成功です。
●NGパターン
鼻に振動がきていないと、失敗です。かなりしっかりとした振動がくるように練習してくださいね。もしくは、著しく振動が減ってもNGです。どんな母音をつけてもしっかり振動がくるように練習してくださいね。
オープンネイザル状態のまま音量と音域を変える
1鼻を触ってください。
2オープンネイザル状態の「ん」を発音してください。鼻に振動がきているはずです。
3そのまま母音をつけてみましょう。鼻を触ったままやってください。母音をつけても鼻に振動がきていれば成功です。
4音程の移動 / クレッシェンドをしてみましょう。そのまま鼻に振動がきていれば成功です。
●クレッシェンド / 「お」の母音で 女性
●クレッシェンド / 「お」の母音で 男性
●跳躍音程 / 女性
●跳躍音程 / 男性
大事なのは鼻にたっぷり振動がきていることです。クレッシェンドや、音程を変えることによって振動が減ったならば、それはコントロールができていません。
いかがでしたでしょうか。
オープンネイザルトーンに慣れてくると、「よく響く声」が作られます。代々木上原ムジカーザという最高の環境で、美しいハーモニーを響かせましょうね。